お茶会

頭の上にお花の幻覚が見える。藤丸立香はサンソンが幼女サーヴァント、もといナーサリちゃんやジャックちゃん、バニヤンちゃんと一緒にマドレーヌを食べているサンソンを眺めてそう感想を漏らしていた。それに笑い出しそうになりつつも、マスターもだいぶ疲れているのだろうと思った。

「次にこれはどうかしら?」

「ええ、いただきましょう」

「そうしたら、顔を近づけてくださらないかしら?」

 あーん、と手に盛ったお菓子を近づけられ、困惑するサンソンであったが、それも一瞬のことで。希望していることを理解して、髪の毛を手で払いよけつつ顔を近づける。ぱくりと口に含み、口を動かしたサンソンを見ていると、本当においしそうに食べるものだなと感心する。マスターが言っていたように、頭上に花が浮いて見えるような幸せそうな顔をしていたのであった。