エピローグ
「バーゲスト、もう大丈夫なの?」「ええ、ご心配をおかけしました」 目が覚めたら解剖をしようとする医者が目の前に。そんな状況から一週間。緋色の髪の主人は今日も丁寧に髪の毛を整えながら声をかけてくる。バーゲストは主人の言葉を肯定しながら、ヘアケ…
Novelアドバゲ,これもまたひとときの夏の夢,二次創作
これは終わりのお話
「■■■■■、蛍を見に行こう?」「蛍、ですか?」 蛍とは何なのだろうとバーゲストは思う。けれど、それも数分。蛍とは何だったのかを”思い出して”それだったら夜ですねと声をかけてくる。妖精國では蛍を観賞用として愛でる風習は無い。けれどバーゲスト…
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ある晴れた日に
マンチェスターの町並みを眺めつつ、車椅子を押す。アドニスはとうとう自力では歩けなくなってしまっていた。自動で動かせる技術も■■■■にはあると理解していたものの、そんなものは妖精國には無い。キイキイと小さくなるずいぶんと軽いそれを押しながら…
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霜柱を踏んで
僕の命は来年まで保たない、それどころかこの 場所は彼女の夢。そして僕自身も彼女の夢である。 ことを理解していた。「■■■■■、霜柱が立っているよ」足下がシャリシャリと音を立てて崩れるのにバランスをとりつつ、霜柱を踏みつける。靴を履いているか…
Novelアドバゲ,これもまたひとときの夏の夢,二次創作
冬飾り
「■■■■■、今日は雪が降っているね」「そうですわね。あまり冷たいところにいますと、体に障りますわよ?」「少しぐらい大丈夫だと思うけど。……あっ、あっちの家は何か飾り付けているみたいだね」 確か、クリスマスだったかな。汎人類史から流れてきた…
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月が綺麗ですね
「月が、今日はきれいですね」「うん、そうだね」 屋敷へ帰り、服を着替える。お屋敷付きも今日は暇を出しているからアドニスと二人きり。そう思うといつもより腕によりをかけて料理を作りたくなり、数十分後にはお皿に乗りきらないほどの豪華な料理ができあ…
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秋のとある森での夢
「■■■■■、■■■■■」 ん、と声をあげ、目を開ける。目の前には、アドニスがいた。カルデアにいた自分はどうしたのだと思いつつ、目の前の男が確かにアドニスであることを理解して、口を開ける。「アドニス、どうしたのですか?」「■■■■■、ほら、…
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プロローグ
ああ、私はなんということを。バーゲストは思う。ぐちゃぐちゃと音を立てて、口へと運んでいたものは何だったのか。なんだったのか、ではない。誰だったのか。思い出そうにももう姿さえも見えないぐらいぐちゃぐちゃになっている。それを先ほどまで口に運ん…
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