探索者はある日テレビで観光地特集を見て、目をひかれることとなる。「利久(りく)島」。そこは自然が豊かで写真映えする風景もある島として紹介されている。探索者はそんな島に
興味を持ち、2泊3日の予定で島へ向かうのだった。
初めに
推奨人数……1~2人
難易度……★★☆☆☆
推奨技能……ラテン語、目星、図書館
舞台……現代日本
戦闘の有無……あるが、できるだけ避けること
所要時間……テキセで12時間(RPをあまり行わない場合は6時間)
目的
このシナリオの目的はハスターリクを退散させることである。その過程で、島で起きた悲劇、そしてそれに対する政府の対応を知ることになり、探索者はどの立場をとるのか選択を迫られることがあるかもしれない。
シナリオ背景
20年ほど前、一人の狂信者が利久島でハスターリクを召喚。その結果として島にある村に疫病が流行ることとなる。村の人間は首都圏へと助けを求めるが、首都圏の人間はパンデミックを恐れて村を見捨てた。生き残った村人は首都圏の人間を憎み、20年後の現在にパンデミックを起こそうとする。
パンデミックを起こす過程で使われることとなったのは、ハスターリク。病のキャリア、そして抗体持ちとなっていた村人は、首都圏の有力者たちを買収。地方創生として島を発展させ、首都圏に住む人間を村に呼び、自分たちと同じキャリアとなってもらい、病を広げてもらおうとするのであった。
シナリオの流れ
1日目:昼パート→夜パート
2日目:朝パート→昼パート→夜パート
3日目:朝パート→エンディング
NPC情報
●20年前の登場人物
狂信者
全ての元凶。ハスターリクを島の湖で召喚した本人。その本人も召喚後に病にかかり亡くなっている。湖の近辺で亡くなった。
村医者
ハスターリクによって流行った病に、ただ一人、医学の面から戦おうとした人物。ただし、普通の人間であるため、その行動・思考は一般人並みであった。狂信者が何かしたことに感づき、死後の彼の私物を漁ったり、彼の遺体を研究したりしていた。
村人
結果として、ほぼ全員がハスターリクの信者となっている。探索者をハスターリクのキャリアにして首都圏へと返すことで、首都圏でパンデミックを起こそうとしている。
もし、村人の血液を入手することがあれば、身近な病にかからなくなるようなアーティファクトとなるだろう。
●現在の登場人物
宿の女主人
村人よりの中立NPC。未亡人。20年前に起きた病によって息子と旦那を亡くした。
村人と同様に首都圏の人間を憎む気持ちもあるが、身近な人間を亡くす悲しみもわかっているので、どっちつかずの状態となっている。村人からは日和っているなどと言われたり、悪口として「やもめ」と言われたりしている。
村医者の娘
中立NPC。基本的には村人とは別の意見を持っていて、もう何も起こさずに静かに過ごしたいと考えている少女。探索者を島から逃がそうとしている。しかし、同時に現状としては村人に命を狙われているがゆえに、探索者をうまくだまして村人側につけば、平穏な生活が送れるのではないかとも考えてしまっている。
村人に命を狙われていることから、普段は森の中の廃屋などに身を隠している。
船長
「本土⇔島」行きの船を運航している。村人とはあまり関係を持っていない、雇われ業者の人間。島の見どころのある場所など、観光スポット以外何も情報を持っていない。
