終の住処で少女は微笑む - 4/4

3日目:現実パート(朝~夜:探索)

現実に戻った瞬間に1D3を振ってもらい、出目の分だけMPを減らす。以降現実パートでは自由行動となり、2日目で取り逃した情報を手に入れる場となる。

3日目:夢パート(路地裏)

●監獄近くの路地にいることに気が付く

顔になにかが張り付いている感覚を感じながら、路地裏で目を覚ます探索者。顔に張り付いているものを取ると、それが新聞であることが分かる。探索者が日付を確認すると、王女が処刑された日である。
探索者が新聞の日付を見終えると、路地の先の大通りから馬車の音が聞こえる。
馬車の中には墓でであった男性がおり、その馬車の目の前に子供が姿を表す。馬車は止まり、「危ないだろう」と御者は咎めるが、子供は意に反さずに男性のいる馬車の扉を開ける。

・<聞き耳> / 子供と男性の会話
チャールズ「いったい何を考えているんですか。これから、誰を迎えに行くかわかって
いるのでしょう?」
リチェル「勿論……王女様でしょ?」
チャールズ「何を……分かっているならどうしてこんなことを」
リチェル「それは、私を王女の身代わりにしてほしいから」
チャールズ「ダメです。たとえ君が王妃の子供であろうと、僕は」
リチェル「……王族と血縁の者は、皆、罪なのでしょう?」
チャールズ「分かった。ただ………」

チャールズは話を切ると、探索者の方を見る。彼の瞳にはあきらめの表情が浮かんでいるが、探索者に対して、少女を止めてくれと願いも込められているだろう。

●最後の選択:エンディング

①リチェルが生きる道を選択させる
②リチェルが成り代わって死ぬ選択をさせる
※ここでは<交渉技能>を振ることができますが、成功しても失敗しても、どの選択を探索者がさせたかによってエンディングが変わります。

①リチェルが生きる道を選択させる
探索者の話を聴く墓守の少女。
「……ありがとうございます。でも、私は……」
少女は小さな声を絞り出すようにして馬車に乗り込む。その時、少女のフードが
ずれて探索者は少女の顔を見ることになるだろう。

(初めて子供が異形の姿になっているのを見た場合)
子供だと思っていた者の顔はゴムのような皮膚をもっていた。フードを直そうとする
手に生えた爪は、一部が蹄のようになり、うっすらと犬のような体毛が生えていることに
気がつくだろう。人が異形に変化している姿を見てしまった探索者は0/1D6の
SANチェックである。

あなたは気づくと王女の処刑を求める人に流されるように広場へとたどり着く。
広場に響く罵声。それは男性と子供が乗っているはずの馬車が広場へとついたとき、
さらに大きくなる。中にいた王女がギロチンへと向かい、あなたは思わず目を閉じる
だろう。そして、次に目を開いた先には美しい女の首があった。(0/1D6のSANチェック)
探索者は目を覚ます。再び開いたその目の先にあるはずの写真は真っ黒に染まっていた。

②リチェルが成り代わって死ぬ選択をさせる
「……ありがとう、わたしの選択を認めてくれて」

子供は馬車へ乗る。あなたは気づくと王女の処刑を求める人に流されるように広場へとたどり着いた。
広場に響く罵声。それは男性と子供が乗っているはずの馬車が広場へとついたとき、さらに大きくなる。中にいた子供は自らギロチンへと足を向け、横板へと体を横たえた。

「これでいいですか、死刑執行人さん?」

探索者はこの声と共に目を覚ます。目を覚ました先には、朝日の中に微笑む少女の顔が写っていた。