【FGO:オベロン×ぐだ子×キャストリア】水魚のように(R-18) - 3/6

「じゃあ、続きをしようか?」
「えっと、聞かせてもらいますけど、続き、とは?」
「あれ?俺たちと一緒にセックスしたいんじゃなかったのかな、キャストリアは?」
「そ、そそ、そんなことないですよ!オベロンのバカ!アホ!」
「あれ?でもさっき気持ちよさそうにすごい顔してたじゃないか」
「あ、あれは貴方たちが、その……
「んー?」
「んー?じゃないです!それに、さっきは流されてしまいましたけど、オベロンとはセックスしません!だって、その……オベロンが付き合ってるのは、リツカなんでしょう?」
付き合っていない人と、それに、付き合っている人がいる人と、セックスはできません。したくはありませんので。アルトリアははっきりとした口調で言うが、その後にもじもじとしながら付け足す。
「ただ、その……セックスはしませんけど……ペッディング、まで、なら。……それならリツカを悲しませたりしませんし、私の条件も飲まれているのでは、と思うのですが。どうでしょう?」
……そこまで言ったらセックスも変わりないんじゃない?て言いたいけど、わかった。じゃあ挿入はなしだ。それでいいね?」
「はい」
……じゃあ、続きをしようじゃないか。朝のひばりがなくまではまだ時間もある。三人で楽しもうじゃないか」
「ふふっ」
オベロンって芝居がかった口調をたまにしますよね。アルトリアは柔らかく微笑んだまま、華奢な体でオベロンにしなだれかかるように、甘えるように首に腕を回す。普段であったらそんな女の子たちをさらりとかわすオベロンであったが、相手はアルトリア。口にはしないけれど、立香とは違う意味で大切な幼馴染みだ。しっかりと受け止め、そのままおでこへと口づけを落とす。チュッとリップ音をさせたところで、二人に立香が抱き着いてきた。
「二人だけで始めるのはずるいと思うな」
「リツカ。別に俺はキャストリアに浮気をしたりとかはしてないけど?」
「それでも!二人だけでそういうことするのは、やだ」
プクリと頬を膨らませる立香にアルトリアは罪悪感を覚える。やっぱり二人の関係に割り込むのはいけないことだったんじゃないのかな。常識的に考えて、二人をオカズにしていた時点でいけないことだったのだけれど、とネガティブな考えに至りそうになったところで、ちゅっ、とおでこに温もりを感じる。
「えへへ、これで許してあげる」
……リツカ、それで、いいのかよ」
オベロンがしたのとは全く違うキス。けれどそれは温かいもので。キャストリアの頬に熱が集まる。ぽわぽわとした気持ちのまま、アルトリアは立香にお返しをした。
ちゅっ、ちゅっ。ついばむようなキスを唇に。そしてそのまま手を重ね合わせて深い口づけを。二人で楽しんでるのはそっちじゃないかと、面白くない気持ちでオベロンは二人を見つめてため息をつき、手を伸ばす。
「ぁ……ん、おべ、ろん」
「おべろん……、あなたってひと、は……んっ!」
フニフニと。二人の胸にいたずらに手を伸ばして、時折先端をひっかくように。上がった甘い声に気分を良くしながらも、二人の手を取って布団へ向かい、アルトリアを二人で挟むようにする。前には立香。後ろにはオベロン。オベロンはアルトリアに足を閉じるように言い、そこに熱くなった剛直を差し込んだ。
「おべ、ろん?」
「なんだい、不安そうに?」
挿入れないからそんなに不安にならなくても大丈夫だよ。優しい口調で、行動は強引に。セックスをするときのように、ぱちゅぱちゅと音をさせながら膣口を荒らされる。挿入いっちゃう、挿入いっちゃう。ダメだって言ったのに。絶望に染まるアルトリアの顔をにやにやとしながら横から眺めるオベロン。大噓つきの自覚はあるけれど、今回は本当のことを言ったつもりである。勿論挿れるつもりはない。
アルトリアがセックスはしないと言ったことにオベロンは好感を持っていた。立香と付き合ってからしばらくたつけれど、付き合っていることを知っていて性的関係を迫ってくる女を何度も見てきた。口づけを無理やりしてこようとしてきた女を突き飛ばしてしまったこともある。そんなオベロンにとって、最後の一線を守ろうとするアルトリアは、幼馴染ということを抜いても本当に尊いものであった。
「ぁ、んん、はぁ、……あっ♡」
「キャストリア、かわいい。エッチな事、気持ちいい?」
「んっ……りつ、か」
「うんうん。気持ちいいでしょ?」
なだめるように優しくされる口づけ。後ろからの挿入りはしないけれど穿たれる激しい振動と、前から感じる温かくて慈愛の籠った口づけに、アルトリアの心はぐちゃぐちゃになって、何も考えられなくなっていく。もう、だめ。これ以上されたら馬鹿になってしまいます。頭の中で考えたはずの言葉だったのに、それを分かったのかオベロンは口を開いた。
「アルトリア。馬鹿になっても、いいと、おれは、思うよ?」
「ぁ、ぉ……べろ、ん……んん、ぁ、あああ♡」
ぐずぐずに溶けて馬鹿になってしまえばいい。何も考えずに三人でこうやって。オベロンが囁く甘い言葉に、それでいいかとアルトリアは思考を手放す。そうして立香の口づけを受けたまま、つま先をピンと伸ばして体を弓なりにし、……果てた。