【FGO:サンぐだ♀】2022年3月原稿(未発行)(R-18) - 7/8

一人遊び(R-18)

何度も、何度も。うっとりとしてしまうような口づけを重ねられ、さらに深くと、咥内を舌で割られる。絡められたら最後。息が苦しくなるまで舌を弄ばれる。そう思って逃げるそれを追いかけるように深い口づけを受け……
立香は「はふっ」と息を吐く。自分以外誰もいない部屋。今日はいつも来ているサンソンですら来ないように人払いをしている、そんな日であった。映画を一人で見たり、報告書を集中して作ったり。そんな日をそう過ごしている立香であったが、今日はどうしても秘めたることをしたくなってしまって。そうしてクローゼットの収納に隠している箱から取り出したバイブやローター、ディルドをベッド脇のサイドテーブルに並べつつ、目を閉じて自らに触れていたのだった。
自身の手を相手の舌に見立てて自分の口の中をかき回して、既に性感帯となってしまっていた舌の裏筋を、彼がするように撫でまわす。唾液がジワリとにじみ、指がすでにふやけているのに、それでも、舌をいたずらに弄り回すだけで気持ち良くなってしまうのだから止まらない。
いつからこんなに自分が淫乱になったのだろうと思いながら、立香は足をもじもじと動かす。いつも紳士である彼は、こんな時どんなだっただろうか。自分の行動に気が付いて下も触ってくれる?それとも、気づいてはいるものの無視して、胸に手を伸ばす?それとも、首筋に跡をつけるっけ?
実際はそのどれをもされたことがあるけれど、立香はその中でもひときわ意地悪なサンソンを思い描く。いつも優しいサンソンだから絶対に言わないこと、しないことをしてもらう。例えば、足を動かす自分を見てこんなことを言ったりしたらどうだろうとリツカは考えた。
「リツカ、足をそんなにこすり合わせて、どうされました?」
「どうって、……サンソン、私」
「サンンソンではなく?」
「しゃ、るろ?」
「よろしい。それで、リツカはどうしたのでしょう?」
「あの、えっと……私」
「どうしましたか?声が小さすぎて聞き取れなかったのですが」
「えっと、ね、あの、もう……我慢できなくて」
「何が我慢できないのですか?」
なにって、それは。立香は頬を赤らめながら息をはく。気持ちいいことをしてほしい。サンソンのでキュンキュンとしてしまっている奥を突いてほしい。一緒にイきたい。そんな場面を想像するだけで、ますます切なくなる膣内に身体を震わせる。欲しい。欲しいと、思わず手をソコに伸ばそうとして、その手を取られる。口づけを落とされて、そのままもう片方の手も一緒に頭の上に束ねるように拘束された。そうして自由の利かなくなった両手をそのままに、想像の中のサンソンは、立香が望んでいる通りに、足と足の間に手を伸ばす。ぐちゅり。ただ深い口づけをしていただけなのに。ぐちゃぐちゃと甘い蜜を吐き出して、既に十分に濡れそぼっているそこにサンソンが二本の指を差し込む。とは言っても、実際には立香の三本の指を同時に差し込んだのだけれど、それでもサンソンの指の太さには届かずに、切ない喘ぎ声をあげる。
「ぁ、ん。やぁあ!や、だ。せつな、い。くるしい、よぉ!もっと、もっと太いの、ほしい、シャ……ろ!」
M字に開脚をしながら膣内を広げるように無理やり指を広げて、ヒクヒクと痙攣する様をベッドから見えるシャワールームの鏡に反射させる。恥ずかしい、恥ずかしいけど、気持ちよくて止まらない。でも、サンソンに触ってほしい。再度目をつむって、サンソンを瞼の裏に描く。
「リツカ、もう、ここにほしい、ですか?」
「ん」
「では、ぼくのなにがほしいか、その口で言ってください」
「あ、えっ……さ、」
「シャルロ」
「しゃ、しゃるろの、お……おちんちん、りつかの、なかに、ほしいな?」
「ええ、いいでしょう。本当にこれが欲しいんですね?」
立香の妄想の中のサンソンは、小さく笑いながら、立香の手を布越しにソレへと触れさせる。立香がコクリと頷くとソコを寛げ、蜜口にソレを押し当てる。早くという気持ちに焦りながら、立香は目を開いた。そうして、ベッドサイドにあるおもちゃを一瞥して、一番太くて長いバイブを手に取ると、目を閉じて、自身の膣口にその先端をゆっくりと押し当て。何往復かさせた後に、ゆっくりと、沈めていった。
「リツカ?」
その時。聞こえるはずのない声が立香の部屋に響いたのだった。