【FGO:サンぐだ♀】先生とぐだちゃんの100本ノック(1~10) - 1/10

1、嫉妬
「そこでベディがね、きよひーと JK ちゃんとね。
アマデウスは」
夜も更ける時間。部屋の中で今日一日起こったことを話しているのは、僕のマスターである藤丸立香だった。今も隣でロビンが助太刀に来てくれて助かったと言っている。僕はその輝くような笑顔を見ながらも、横で相槌を打っていたが、ふと曇る笑顔に気付いた
……どうされました、マスター?」
「えっと、サンソンって、その」
「ええ」
「こうやっていろんな人の話を私がしても、気にしないのかなと思って」
「気にしないとは」
「嫉妬とかしないのかなって」
嫉妬。少し考えてから、伺うようにこちらを見ている立香に言葉を返す。
「立香は僕に嫉妬して欲しくて他の人の話をしていたのかい?」
「 ううん、そういうわけじゃないけど。いつもこうやって一日のことを話してるって他の人に話したら『それはいい気がしないんじゃないか』て言われて、それで
気になっちゃって」
「もし僕以外の人にこうやって、こんな遅い時間に、
無防備に話しかけていたら嫉妬してしまうかもしれませんが、そんなことはないのでしょう?」
「でも」
「でもです。立香は僕の言葉が信じられないのですか?」
「ううん、それはずるいよ」
「それでそんなことをしていない立香と周りのサーヴァント、職員のどこに嫉妬すれば良いのでしょう?」
「いい、いい! わかったもうわかったから!」
いたずらに耳に囁くようにすると飛び跳ねるように逃げる立香。彼女についた少しの嘘は苦くとも、隠すには簡単なことだったのだ。