【FGO】SS集 - 5/7

気が合うってそういうことよね(マリー+龍馬)

「今日は私にお茶を淹れさせてもらえないかしら?」
マリーアントワネットの言葉に、坂本龍馬とお竜さんは頷く。定期的に開かれるお茶会。同じライダーで紅茶をたしなめるものとして、坂本龍馬はほぼ毎回呼ばれるようになったのだった。
「僕は構わないけど、王妃に淹れてもらうなんていいのかな?」
「あら。ここでは王妃は無し、でしょう、ムッシュ?」
「ははっ、そうだったね。ところで、今日はロマンスの日だってことは知っているかな?僕は朝起きてから聞いたんだけれど、何でも恋人たちの日から転じて、親しいものに感謝を告げる日になっているらしいね」
龍馬は後ろ手に持っていた紙袋をマリーに見えるように持ち直す。すると、マリーは目を丸くし、口に手を当てながら答えた。
「ええ、知っているわ。でも、どうしましょう」
「おや。どうしたのかな?」
「私も、同じ事を考えていたみたいなのよね。紅茶のついでに出そうと思っていたのだけれど」
そう言って、同じ紙袋、クッキー入りの缶を持ち出すマリー。竜馬の横をふわふわと浮いていたお竜さんは、どこからか持ち出した蛙の足を掴みながらも、竜馬にぐちをこぼす。
「だからお竜さんは言ったんだ。蛙にしておけば間違いはないって」
「はいはい。確かにその通りだったかもしれないね」
「はい、は一回でいいんだぞ、リョーマ」
そんな二人の様子を微笑ましげに眺めながらも、マリーは紅茶を淹れていく。熱いお湯でカップを温めながら、後もう少しで出せる紅茶を眺めつつ、口を開いた。
「多すぎて、クッキーを全部は食べれなさそうね」
「そうだね。そうしたら、子供たちも呼んでお菓子パーティーにでもしたらどうだろう?」
「それはいいわね。紅茶もまだまだありますし、ぜひそうしましょう」
それが決まったのなら、早く呼ばないとおやつの時間も過ぎてしまうわね。二人は談笑をしつつ、紅茶を淹れて、子供サーヴァントを呼びに向かうのだった。